教科書について:教科書供給の仕組み
教科書を発行する発行者(出版社)は、教科書を日本国内すべての学校まで届ける義務があります。しかし、すべての学校へ教科書発行者が確実に教科書を届ける事は困難です。そこで、発行者と教科書供給業者が教科書供給契約を結び、学校へ教科書を届ける業務を行っています。
教科書供給業者とは?
■教科書特約供給所
各都道府県ごとにおおむね1箇所ずつあります。特約供給所は、その管内の教科書取次供給所の選定、教科書の過不足の調整、教科書代金の回収等の事務を行ないます。
■教科書取次供給所
教科書を学校に直接供給する機関です。
■大取次
自ら荷造発送を行う設備を有しない発行者が、教科書の発送や代金回収等の業務全部または、一部を委託する業者です。
教科書が届くまでの流れ
①発行者が特約供給所と供給契約を結んでいる場合には、発行者は取次供給所(一部は特約供給所を経由)へ送本し、取次供給所から学校へ供給されます。下記の図をご覧ください。
②発行者が大取次および特約供給所と供給契約を結んでいる場合には、大取次は発行者の委託を受け取次供給所(一部は特約供給所を経由)に送本し、取次供給所から学校へ供給されます。なお、送本終了後における追加注文の場合は、原則として特約供給所を経由して供給される仕組みとなります。下記の図をご覧ください。
※発行者:教科書を発行している出版社のことを指します。
※大取次:荷造発送設備を持たない発行者が、教科書の発送や代金回収等の業務全部(または一部)を委託する業者です。
※特約供給所:県内の取次供給所の選定、教科書の過不足調整、教科書代金の回収等を行います。
※取次供給所:教科書を各学校へ供給する機関です。通常は各地の書店が行っています。
調整本と常備本について
教科書の迅速確実な供給は学校教育上とても重要です。そのため発行者は調整本、常備本を設けて供給をしております。
調整本とは?
教科書の需要数は前年度の9月に把握されるため、学年当初の必要冊数と合致しない場合があります。
このような場合、児童・生徒の学習に支障がないよう、特約供給所に調整本が常備されています。
常備本とは?
学年途中の転入生のために、一定冊数の常備本が特約供給所に常備されています。